こんにちは、とまとです。
今回は、小学生のお子さんを持つ親御さん向けに、
お子さんが登校拒否をしてしまう心理やその対応方法について解説していきます。
楽しく学校に行っていたのに、いきなり不登校になってしまってびっくりしている
小学生になったばかりなのに登校拒否になるなんて子供の気持ちがわからない・・
小学校に行き始めたお子さんが登校拒否をしだすと、このように思ってしまうこともありませんか?
理解のない方から、
登校拒否するのは母親が仕事をしているのが原因なんじゃないの?
小学生から不登校なんてただのわがままでしかないよね。
などと言われると余計心配になりますよね。
小学校に入学するとそれまでの環境がガラッと変わってしまうことで、『学校に行きたくない』と
言い出してしまうこともありますよね。
そのうち学校に行くでしょう。
あまり深刻に考えなくても大丈夫なんじゃないかしら。
このように思って、対応を間違えてしまうとかえって悪化し、そのまま引きこもりになってしまう
可能性も出てきてしまいます。
最近は、小学生の不登校も増加傾向にあるんです。
そのまま放置してしまうのはとても危険です。
この記事では、
- 小学生の子供が登校拒否してしまう心理
- 不登校になるのは母親が仕事をしているからなのか
- 小学生の子供が不登校になったときにするべき親の対応
等について解説していきます。
共働きの家庭も増えており、仕事しているからできるだけ早く解決したいと思いがちですが、
不登校の対応には時間をかけていく必要があります。
子供がどんな風に不安を抱えているのかが分かればその対応方法を誤ることはありません。
この記事を読めば、小学生のお子さんが登校拒否をするのは決してわがままだからではないんだ、
ということがわかりますし、親としてどのように対応していけばいいのかがわかるようになりますよ。
不登校の小学生の心理状態
『不登校』は、中学生になるとぐっと増加すると言われています。
それに対し、小学生の不登校は全児童数の1%を切る割合で推移していました。
しかし、文部科学省の調査によると、過去5年間における小学生の不登校児童数は増加傾向にあります。
令和2年度には全体の児童数の約1%にあたる約6万3,000人もの児童が不登校となっており、年々増えています。
小学生が不登校になる原因は何なのかしら?
不登校になる原因は様々ですが、小学校低学年ならではの心理状態を把握する必要があります。
親と離れて生活することによる分離不安
まず第一に挙げられるのは、親と離れることへの不安です。
小学校に入学する前までは多くの子供が幼稚園や保育園に通っていますよね。
小学校に入学することでそれまでと環境が大きく変化します。
- 幼稚園→通う時間が大幅に長くなる
- 保育園→自由に過ごせていた時間が学校のカリキュラムに沿った行動をしなければならなくなる
- 今までは送り迎えがあったのに、小学生になった途端に一人で登下校をしなければならなくなる
このような環境の変化は、小学生のお子さんにとっては大きな負担となります。
今まで親と一緒の時間が長かったので不安にはなってしまいますよね。
思っていた以上に理由が単純なことがある
インターネットで小学生の不登校について調べた方は多いと思いますが、思っていた以上に理由が単純だったりします。
例えば
学校の給食で嫌いなものが出て食べられなかった
授業で先生に差されて答えられずに恥ずかしい思いをした
テストができなかった
など、親としてはそんなことで?と思ってしまうような理由であっても、
本人にとってみれば重大な問題のようにとらえてしまっていることがあります。
そんな簡単な理由で学校に行けなくなっちゃうの?
子供の心理状態としては、
- 学校で嫌なことがあったから行きたくない
- 行きたくないから家にいたい
という単純なものであることも十分にあり得ます。
親御さん自身が理由を複雑に考えてしまっていることも多くあるんです。
言語化するのが難しい
そもそも低学年の男の子にありがちなんですが、自分の気持ちをうまく言葉にすることが難しいことがあります。
会話例
親: 『学校に行きたくないなんて何があったの??』
子: 『…学校に行きたくないの。(自分でも言葉にできずにモヤモヤ…。)』
親: 『何で行きたくないなんて言うの!はっきり言ってくれなきゃわからないよ!』
お子さんからすれば、はっきり言ってほしいと言われても、そもそも言葉にするのが難しく感じてしまうのですから無理な話ですよね。
自分の気持ちに正しい言葉をあてはめることができず、心の中がもやもやしているのに
うまく表現することができないのです。
体育の運動でどうしてもやりたくない縄跳びがあるから行きたくない
給食をみんなと一緒に食べ終わることができないから行きたくない
忘れ物しちゃったから行きたくない
等の理由があったとしても、それをきちんと順序だてて説明ができる子供は少なくて当然ですし、
こんなことで行けなくなってしまったと言っていいのかわからない、という場合もあるんです。
何を考えているのかわからないからつい強く質問してしちゃってました。
自分の気持ちをうまく言葉にすることが難しいということは理解してあげましょう。
小学生の不登校はただのわがままなのか
朝起きる時間になると『おなかが痛い…。』というくせに、学校を休んでしまえばテレビやゲームばかり。
結局学校に行かないのはわがままなんじゃないかと思ってしまいます。
学校に行けないけど家ではのびのび過ごしている状態をみると、
ついわがままを受け入れているだけなのではないかと思ってしまいがちですよね。
ここは非常に大事なので注意していただきたいのですが家でスマホしたりしていたとしても、
不登校は単なるわがままではないんですよ。
なぜわがままに見えるのか
- 学校には行かないのにテレビやゲームをする元気はある
- 翌日も学校に行かなくていいと思っているのか夜中まで起きている
- 親とした約束をすぐに忘れてしまう
このような行動が見られると、わがままと思いがちですが、理由がわからないからそう見えてしまうだけなんです。
親としては、自分の好きなことはできるのに、学校に行けない状態を見ているとつい
ゲームできるんなら学校に行けるじゃない!→ただのわがままでしょ
という思考回路になってしまいますよね。
しかし、これらの行動はどれも不登校のお子さんに見られる状態ばかりなんです。
不登校の子供は、面白いからテレビやゲームを見ているのではなく、
簡単に時間が潰せるからという理由でゲームをするしかなくなってしまうのです。
学校に行きたくない→やることがテレビやゲームしかない→夜遅くまで起きてしまう→朝起きて学校に行きたくない
という悪循環に陥っているだけで、わがままだからこのような行動をするということではないのです。
子供自身もガス欠状態になっているため、まずはその気力を補わせることをなによりも優先させなければなりません。
一見してわがままに見えてしまう行動であっても、しばらく静観することも大切です。
気力を補えるまでは思う存分させてあげましょう。
あまりゲームばかりしていると依存になってしまわないか心配です。
それでもやっぱり時間が気になってしまう場合には、
子供と一緒にルール作りをしていくとよいでしょう。
スマホなどの時間制限について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▼ 併せて読みたい ▼
不登校でゲーム三昧…子どものゲームを取り上げた方がいいの?ゲーム依存の理由とは
ーゲーム時間のルール作りのヒントが書かれている記事です。
わがままを受け入れることと甘えさせてあげることの違いは?
子供を甘えさせるのとわがままを受け入れるのって同じなんじゃないの?
その線引きはとても難しいですよね。
具体例を挙げて見ていきましょう。
ただのわがまま
- 夜中もゲームがやりたいから新しいゲームを買ってほしい
- ご飯は食べたくないからお菓子ばかり食べている
- ゲームを買ってくれないならお手伝いしない、勉強しない
自分の欲求をただ押し通すことはただのわがままでしかありません。
このような要求をしてきた場合には、きっぱりと断る必要があります。
必要な甘え
- 抱っこしてほしい
- もっと話を聞いてほしい
- 一緒に遊んでほしい
一時的に幼児期に戻ってしまったかのように感じるかもしれませんが、このような言動は必要な甘えになります。
スキンシップを必要としていたり、一緒に時間を過ごしたいという欲求については、
時間を作って甘えさせてあげる必要があります。
分離不安の可能性がある場合には特に甘えさせてください。
幼児期のころを思い出していただくとよくわかるかと思いますが、『抱っこして~』と言ってきても、
自分が満足すれば自然と離れていきませんでしたか?
不安が解消されてしまえば、自然と離れていくものです。
ガス欠していたエネルギーをしっかり貯めるきっかけにもなりますよね。
一番心の支えになってほしいのは誰でもない、親なのです。
不登校を受け入れ、家での過ごし方をどのようにしたらいいのか困っている場合は以下の記事もおすすめです。
ぜひ参考にしてみてください。
▼ 併せて読みたい ▼
不登校の小学生の家での過ごし方 ゲームばかりでない一日のスケジュールを解説
ー 不登校の小学生が家で過ごすときのスケジュール管理についての記事です。
不登校になってしまったときに親がすべきこと
お子さんが不登校になってしまうと、
育て方が悪かったのかな…
私が仕事をしていてあまりかまってあげなかったから登校拒否するのかな。
といったネガティブな考えを持ってしまうことがありますよね。
不登校は親の責任ではありません。
確かに、子供に対し無関心であったり過干渉である場合には不登校の一因になることも考えられますが、
不登校は親でも子供のせいでもなく、子供の心の中で何かが変化したことにより起こることなのです。
不登校という現象は、どんなお子さんであってもなる可能性があるものなのです。
親がしてはいけないNG行動
意識していないとついやってしまう行動ですが、不登校のお子さんに悪影響を及ぼしてしまうので注意してください。
NG行動
- 無理やり学校に行かせる
- ゲームやYouTubeの時間を取り上げる
- 色々と先回りして準備してしまう
- 頭ごなしに否定する
特に【色々先回りして準備してしまう】というのは、小学生の親御さんはやってしまいがちですよね。
洋服を出してあげたり、飲み物を入れてあげたり、本来であれば自分でできることまで
必要以上に先回りして色々やってしまうと、
- 自分はあまり信用されていないのかなと思ってしまう
- 自分で考える力を停止させてしまう
要因になりかねません。
これらの行動は、自分の気持ちをわかってくれていないと感じてしまう要因になってしまいますので、
十分に気を付けましょう。
親が持つべき心構えとやるべきこと
結論からいうと不登校になってしまったときに親御さんが持つべき心構えややるべきこととして
STEP1 当事者意識を持つこと
STEP2 『こうしなければならない』という固定観念を捨て、子供の意思を尊重する
STEP3 家庭を安心できる場所にする
ということが挙げられます。
STEP1
STEP1は当事者意識を持つことです。
不登校は親の責任ではありませんが、心構えとして、当事者意識を持つことがとても大事です。
ごくまれですが、【不登校は子供と母親の問題だ】とする父親がいます。
不登校は、子供だけの問題でもなく、子供と母親だけの問題でもなく、家族全体でかかわっていく問題です。
例えば、会社で直属の部下が会社に損失を与えてしまうようなトラブルを起こしてしまったとき、
部下のミスだからといってそのままにはしませんよね。
【必要な指示をしなかった自分のせいだ】とか【部下のせいだ】とか言う前に、
まずはトラブル解決のために集中しよう!という意識になる方がほとんどなのではないでしょうか。
これと同じで、【不登校なのは子供のせいだ】とか【母親のせいだ】とか言う前に、
『不登校』という問題に家族一丸となって取り組む必要があるんです。
不登校は家族全体の問題として捉え、当事者意識を持つことが大切です。
STEP2
STEP2 『こうしなければならない』という固定観念を捨て、子供の意思を尊重するです。
NG会話例
子:『学校に行きたくないんだけど…』
親:『なんで学校に行かないの?』
子:『学校が嫌だから行きたくないんだよ!』
親:『そんなわがままは許さない!そんなこと言ってないで学校に行きなさい!』
たまに、不登校初期の段階でこのような会話をしてしまっている方もいますが
『学校に行かなければならない』という固定観念から出てくる言葉なんです。
学校に行くことだけがすべてではないという意識を持つと、親自身が楽になります。
子供をありのままに受け入れてあげることが大切です。
もし、成長の過程でちょっと休んでいるだけだという気持ちになれば、
- 『学校には行かなくてもいい』
- 『学校は休んでも大丈夫だよ』
という言葉を自然にかけてあげることができるでしょう。
STEP3
STEP3 「家庭を安心できる場所にする」 です。
自分自身を受け入れてくれる場所が家庭にあれば、子供は失ってしまったエネルギーを十分に溜めていくことができます。
STEP2で解説したとおり、ありのままの自分を家族が受け入れてくれれば、安心することができます。
子供にとって居心地のいい場所を作ってあげることが大切です。
不登校になってしまったら母親は仕事を辞めるべき?
でも母親がついていないと解決しないんじゃないのかしら?
子供にとっての母親は依然として大きな影響力をもっているのは事実です。
仕事を辞めてでも寄り添ったほうがいいという記事も中にはありますが、私は反対です。
家族全体の問題として捉える必要があるため、母親だけが仕事は辞めるべきではありません。
なぜかというと、母親が仕事を辞めてしまうと、お子さんが
『自分のせいでお母さんは仕事を辞めてしまった。』
と申し訳なく思ってしまい、自分の不登校が招いたことだと自分を責めてしまう可能性があるからです。
両親が交代で休んで対応したり、時には仕事をセーブしていくことも大事ですが、
仕事を辞めてまで付きっ切りになってしまうのもかなり危険です。
親自身が自分の時間を持ち、充実した時間を過ごしていることで子供にも良い影響を与えていくものなのです。
小学校低学年の不登校はただのわがままなの?登校拒否してしまう心理とは?まとめ
この記事では、小学校低学年のお子さんが不登校になってしまう心理について触れてきました。
不登校の小学生の心理状態、登校拒否はただのわがままなのではないか、
親として持たなければならない心構えややってはいけない行動等について解説してきました。
この記事のまとめ
- 親と離れて過ごすことによる分離不安がある
- 自分の気持ちを言葉にしていくことがまだ難しい時期
- 不登校は単なるわがままではない
- 家族全体の問題として対応していく
小学生低学年ならではの不登校の原因があります。
不登校になってしまうのは、わがままなのではないかと思ってしまいがちですが、
どんなおこさんであっても不登校になる可能性があるのです。
お子さんをありのままに受け止め、家庭を安心できる場所にしていくことがとても大切です。
また、家族全体の問題として捉え、一丸となって対応していくことでお子さんの居場所を作っていくこと
にもつながっていきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
褒める、見守る、自信をつけるなどの小手先のノウハウから抜け出し、
親子ともに本音を言い合えるようになる
↓
お子さんの不登校が改善する
という流れが一撃で理解できるようになります。
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