こんにちは、とまとです。
今回は、小学生の親御さん向けに、お子さんが長期の休み明けに「学校に行きたくない」と言い出した時の対応方法
について解説していきます。
「おなかが痛い」と言ったので学校を休ませても、休んだ後はケロッとして元気にゲームをしている。
1学期は元気に学校に行っていたのにどうして急に行きたくないと言うのかわからない。
理想の親の対応は何なんだろう?
夏休み明けにお子さんが急に学校に行けなくなってしまったと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
長期の休み明けは、不登校になりやすいと言われています。
腹痛がすると言っていても病気ではなさそうだし、学校に行かせたほうがいいのではないでしょうか?
ネット上には
- 「小さいうちからすぐに休める状況を作ってしまうのは良くない」
- 「学校には行かせたほうがいい」
等の厳しい意見を目にしてしまうこともあります。
しかし、お腹が痛くなるなどの体調不良や「学校に行きたくない」という言葉は子供からのSOSです。
そのSOSを受け取れないとお子さんを深く傷つけ、さらに悪化させてしまうことになりかねません。
この記事では、
- 夏休みなどの長期の休み明けに学校に行きたくなくなってしまう理由
- 体の不調を訴えたときのサイン
- 学校に行きたくないと言い出したときの親の対応や家庭での過ごし方
- 腹痛の場合どうしたらいいのか?
について解説していきます。
夏休みなどの長期の休み明けでは単に学校が面倒だから行きたくないのでは?とどうしても思ってしまいがちですが、
必ずしもそうではありません。
お子さんの一番の味方は親御さんです。
お子さんからのSOSを受け止めるためにはどのようにしていったらいいのか、その対応方法について紹介します。
休み明けに学校に行きたくなくなってしまう理由
休み明けは、大人であっても「仕事に行きたくないな」と思ってしまいますよね。
それは子供であっても同じです。
特にゴールデンウィークや夏休みなどの長期の休み明けはその症状が顕著に出やすいと言われています。
まずはその理由について解説します。
気を張っていたのが休みになり気持ちが緩んでしまう
学年が変わり、新しいクラスメイトとも過ごすためにはかなりのパワーを必要としますよね。
1学期は何とか勢いで学校に行けていたけれど、休みになることで張り詰めていた気持ちが緩んでしまいます。
日々の出来事に追われていると、自分でも気が付かないほど緊張して気を張っているものです。
例えば、マラソン大会を例にとってみると分かると思います。
周りに同じようなペースで走っていた人が何人かいて、集団のペースに合わせて走っていたとします。
気付いたら自分の力以上の速さで走っていてすごく疲れてしまった…。
このような経験はありませんでしたか?
緊張の糸は張り詰めると切れてしまいますよね。
夏休み明けに「学校に行きたくない」と言い出しているのは、
1学期を全速力で走り続けて息切れを起こしてしまっている状態になります。
長い休みに入って一息つくと、1学期で頑張っていた自分と距離ができることで、
自分がどれだけ苦しんでいたのかに気付くきっかけになってしまうのです。
生活リズムが戻せない
学校に行っているときは、学校の開始時刻に合わせて準備をしますが、
休み中はどうしてもルーティーンが崩れがちになるものです。
大人でも「明日休みだ」となるとついつい夜更かししたりしちゃいますね。
学校があるときのルーティーン
朝起きる→学校に行く準備をする→学校で過ごす→帰ってきて宿題など翌日の準備をする→食事やお風呂に入って寝る
休みの時のルーティーン
朝起きる→家で過ごす→食事やお風呂に入って寝る
習い事や出掛けたりする時間もありますが、学校のために使っている時間がごっそり抜けます。
行動が習慣化するまでどれくらいかかると思いますか?
例えば、今までやっていなかった朝活を習慣化したいと思ったとき、習慣になるまでは最低でも3週間はかかります。
やっていなかった行動をやる行動に週間化するのはかなりの時間を要しますが、
やっていたことをやらなくする習慣はあっという間に定着するものなのです。
朝学校に行かなくていいのであれば、夜早く寝る必要もなくなるので、だんだんと夜型に生活が移行していきます。
夜寝るのが遅くなれば必然的に朝起きる時間も遅くなっていきますよね。
こうして徐々に生活のリズムが崩れ始めていきます。
結局「休みに入って学校に行かない生活」が習慣化するのにそれほど時間を必要としない
というのはご理解いただけるのではないでしょうか。
そして、一度なくなってしまった行動を再び元に戻していくのはかなりのエネルギーを必要とするのです。
2学期を頑張る力が溜まっていない
学校に行くという行動を元に戻すのも大変なのに、2学期になると様々な行事が本格化してきますよね。
勉強が進むスピードも一般的に2学期のほうが早く進みます。
夏休み前はどうにか勢いで乗り切ってきても、回復が十分でなければ、
夏休みを挟むことで不安に感じるようになってしまいます。
1学期のうちに知らず知らずのうちにエネルギーを使い切ってしまっていて、
まだ2学期を乗り切るだけのエネルギーが十分に溜まっていないと、
「学校に行きたくない。」「もう少し休みたい。」
と思ってしまいます。
「また1学期のころのような大変な時間を過ごさなければならないのか」と思うと憂鬱になってしまうのです。
夏休み明けは不登校になりやすい?子供からのサインを見逃さないために
学校に行きたくないという思いを心に抱えながら、学校に行かなければならない状況が近づいてくると
どうなると思いますか?
「頭が痛い」とか「おなかが痛い」と訴えてくることがあります。
思わず「仮病なのではないか」と思ってしまう親御さんも中にはいるかもしれません。
しかし、これはお子さんからのSOSです。
受け止めずに問い詰めたりしてしまうと、さらに体の不調となって表面に出てきてしまいます。
登校前の腹痛は不調のサイン
登校前になると
- お腹が痛い
- 頭が痛い
- 気持ち悪い
のような症状を訴えてくることがあります。
おなかが痛いといっても下痢をしていたりする状態は見られません。
本当に痛いのかな?と思ってしまうこともあるんです。
これは仮病などではなく、実際に痛かったり気持ち悪かったりすることがほとんどなんです。
体はとても正直です。
頭では学校に行かなければならないとわかっているのに心が追いつかずに「行きたくない」と強く思っていると、
腹痛や頭痛などの症状がでてしまうものなのです。
この他にも不調のサインとして
- 食欲がなくなる
- 体がだるい
- 夜寝られなくなる
- 朝起きてくるのが辛そう
- 口数が少なくなる
などのサインが見られることもあります。
特に小学校低学年の男の子は、自分の気持ちをうまく言葉で伝えられない場合がありますので、
このようなサインが見られたときは注意して下さい。
【学校に行きたくない】という言葉は子供からのSOS
小さいうちから甘やかさないほうがいい、という記事も見かけますが
「学校に行きたくない」と子供が言ってきたときは限界なんだと思ってあげたほうがよいです。
小学生ですと、その時の気分次第でコロコロ変わったりすることがあるのも事実ですが、
「行きたくない」という言葉が出たときはよほど嫌なことがあるのかもしれません。
大人の体調不良と仕事が重なったときのことを想像してみてください。
少し体調が悪いけど、どうにかなりそうなときであれば仕事に行きますよね?
もうこれ以上悪くなったら迷惑かけてしまうとなったときにはじめて「すみません、ちょっとだめかもしれません…」
と申告するのではないでしょうか。
これと同じようなことが子供にも起こっているのです。
学校に行かなければならないのは子供もわかっています。
「学校に行きたくない」という言葉を発したのであれば、それは子供からのSOSと受け取ったほうが良いです。
エネルギーが溜まってくるまでゆっくり休ませてみましょう。
夏休み明けに不登校になってしまったときに親がすべきこと
今まで元気よく学校に行っていたのに、夏休みが開けた途端に学校に行けなくなってしまっては
つい心配してしまいますよね。
体調が悪いなら休ませてあげればいいけど、そのまま不登校になってしまうのではないかしら?
具体的に親としてどのように対応していったらいいのかや、逆にやってはいけない行動について解説します。
親ができる3つの対応
親として意識しておきたいことは、以下の3点です。
- 学校に無理に行かせない
- エネルギーが溜まってくるまでまずはゆっくりと休ませてあげる
- 子供が話したいことがあるようなら耳を傾ける
車でもガソリンが切れて入れば止まってしまいます。
無理に学校に行かせようとすると、限界を超えてしまい、さらに悪化する原因にもなりかねません。
お子さんは、今エネルギーを失っている状態なのです。
ですから、エネルギーを溜めることができるまでは充分に休ませてあげることが大事です。
お子さんが安心してくれば、次第に話をしてくるようになります。
お子さんから無理に話を聞き出そうとするのではなく、話がしたいようであればゆっくり耳を傾けてあげて下さい。
『休みたい』と言われたときに取ってしまうNG行動
親としては学校に行ってほしいという思いが根底にあるので、意識していないとついとってしまうNG行動があります。
やってはいけないことや、かけてはいけない言葉
- 学校に無理やり行かせてしまう
- 学校に行くことはあなたの仕事でしょ!
- 原因をすぐに突き止めようとする
- そんなに深く考えないで行けば案外大丈夫よ。
「休むのが癖になってしまったら大変だから」という理由で無理やり行かせようとすると、子供を追い詰めてしまいます。
まずは休ませることを意識しましょう。
原因を突き止めようとすると…
不登校をテーマにしたブログの中には「原因を見つけてあげることが大事です」と書かれている記事もあります。
- 「なんで学校に行きたくないの?」
- 「どうして学校に行かないの?」
といった行きたくない原因を探す質問をしてしまうと、学校に行けないことを責められているように感じてしまいます。
「学校に行きたくない」と思っている子供に学校の話題を振ってしまうと
嫌な気持ちを強くさせてしまう可能性もあります。
このような言葉をかけてしまうと、親はわかってくれないんだという信頼を失ってしまいます。
エネルギーが溜まってきた後に、話を聞くようにしましょう。
- 何がそんなに嫌なのか
- 何がしたくなかったのか
このような質問の仕方であれば、「どの部分に嫌な思いをしているのか」「お子さんがどうしていきたいのか」
について聞くことができます。
子供が学校に行きたくないと言ったときの家庭での過ごし方
夏休みの延長のままま自宅で過ごさせていては、いつまでたっても治らないのではないかと
不安に思ってしまう親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
休ませてはみたけど、状況は変わらないのではないかしら?
確かに、長期の休みでエネルギーが満タンにならなかったのに、
そのまま延長させたところで満タンになってくるのか不安に感じてしまいますよね。
学校を休んだとき、自宅ではどのように過ごさせたらよいのかを解説していきます。
学校を休ませたときにはどのように過ごさせるべきなのか?
『お子さんに寄り添い、見守ってあげましょう』という文言はあふれていますが、
具体的にどうやったらいいのかってよくわかりませんよね。
もちろん、ただ見ているだけでよくなるわけではありません。
車のメンテナンスをイメージしてみてください。
車などは車検があります。
法定で決められた期間の間に車検を通しますし、車検までの期間に何か調子が悪いところがあれば整備
工場に持って行ったりしますよね。
車の不具合を見つけられるのは、いつもと違う状態であることに気付くからです。
車をただ見ていても不具合には気付かないように「いつもと音が違う」「何か臭いがするな」とか感じることで調子が悪いことを発見できます。
それと同じで、お子さんとしっかりコミュニケーションを取りながら様子を見ていくことが必要です。
子供が話をしたくなったらいつでも聞くことができる体制をとっておくことを心がけてください。
まずは思う存分好きなように過ごさせてあげましょう。
エネルギーを溜めさせるには、安心させてあげることがとても重要です。
親御さんが自分の話を聞く体制を取ってくれ、十分にゆっくり休む時間があれば
気持ちが落ち着き、エネルギーも溜まりやすくなります。
でも、休ませるのはいいけどゲームばかりしています。
そのままでいいのかしら?
思う存分やらせてあげて構わないのですが、ゲーム依存になるのは避けたいですよね。
ゲームとの向き合い方についての記事がありますのでこちらを参考にしてみてください。
▼ 併せて読みたい ▼
不登校でゲーム三昧…子どものゲームを取り上げた方がいいの?ゲーム依存の理由とは
ー ゲーム時間の管理方法やお子さんとの関わり方についてまとめた記事です。
焦らずにできるところから活動してみる
生活リズムが崩れているようなら、少しずつで構いませんので整えていきましょう。
学校に行かないにしても、生活リズムを整えることはとても大切です。
- 朝は少なくとも9時頃までには起きる
- 夜寝る前はゲームを控えて11時までには寝る
など具体的な時間をお子さんと一緒に決め、まずはできそうな範囲から始めるとよいです。
焦らずに、できることから活動していきましょう。
ただし、完全に昼夜逆転生活に陥っている場合については、何もせずに黙ってみているだけでは改善しません。
その場合にはもう少し手助けが必要なこともありますので、こちらの記事を参考にしてください。
▼ 併せて読みたい ▼
不登校は昼夜逆転になる?放っておくだけではいけない理由と改善法を解説
ー いつまで見守るべきなのか?食事はどうしているの?昼夜逆転の改善方法について書いた記事です。
夏休み明けに学校に行きたくないと言い出した時、親がするべき対応とは?まとめ
この記事では、夏休み明けに学校に行きたくないと言い出した時の親御さんの対応について解説してきました。
休み明けに休みたくなってしまう理由、調子が悪いときに現れるサイン、親御さんがすべきことや家庭での過ごし方について触れてきました。
この記事のまとめ
- 夏休み明けに行きたくないのはまだエネルギーがたまっていないから
- 登校前の腹痛などの体調不良は心のSOS
- 無理に学校に行かせずにまずはゆっくりと休ませてあげる
- 学校行く前に生活リズムは整えていく必要がある
休み明けに学校に行きたくないと言ってしまうのは、思っている以上に疲弊していて十分に休めていないからです。
学校に行く前になると腹痛を訴えるのは仮病ではありません。
頭では学校に行かなければならないのはお子さんも十分にわかっていて、心が追いついていないだけなのです。
お子さんの状態をよく見ながら寄り添ってあげれば、安心してエネルギーを溜めることができます。
まずは、思う存分休ませてあげましょう。
理想の親の対応を調べると色々書いていて迷うかもしれませんが、焦らしたら逆効果です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
褒める、見守る、自信をつけるなどの小手先のノウハウから抜け出し、
親子ともに本音を言い合えるようになる
↓
お子さんの不登校が改善する
という流れが一撃で理解できるようになります。
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