こんにちは、とまとです。
不登校のお子さんが、学校に行かない、もしくはいけない理由は様々です。
そんなお子さんに、
- 親御さんは?
- お友達は?
- どんなタイミングで?
どんな声かけをしたらよいのでしょう?
もちろん、周りの人たちは、お子さんの様子をしっかり見ているのでしょう。
それでも朝の声がけや、周りからの声かけは、非常に難しいものです。
この記事では、
- 周りの大人や友だちはどんな声かけをしたらよいのか?
- 学校ヘ送り出すための朝の声がけにはどんな言葉が有効なのか?
- 声かけに重要なポイント
といったところをご紹介します。
この記事を読んで、お子さんが不登校から抜け出せるよう手助けをしていきましょう。
不登校のお子さんへ声かけの重要性とは?
不登校のお子さんへの接し方はたとえ親であっても難しいもの。
どんな言葉をかけたらいいのか?傷を広げてしまっては大変?と腫れ物にさわるような気持ちもあるでしょう。
そっとしておくのが大切なときもありますが、「声かけ」にも大きな役割を果たせます。
この章では、声かけの大切さをお話しします。
不登校のお子さんにとって
不登校になれば、必然的に多くの時間を家で過ごすことになります。
不登校の原因は様々あるとお伝えしましたが、多くのお子さんは
- 学校に居場所がない
- 学校に行くことに意味を見出だせない
- 人と関わりを持つのが苦手
といった悩みを抱えています。
学校は他人との接点を持つ交流の場所でもあります。
それゆえ、ストレスを感じているお子さんも多いのです。
その点、家庭はお子さんにとって甘えのきく最小限のコミュニティです。
そこに居場所があるというのは、大切なことです。
そうはいっても、子供の気持ちがよくわからなくて…、家族ってどうしたらいいんでしょうか?
一言で言えば、「居場所を作ってあげる」というのが家庭の役割です
当たり前で簡単なことですが、子育てをしているうちに、子供とのコミュニケーションが後回しになってしまうことも、少なくないでしょう。
実際、不登校のお子さんが、うれしかったことには、以下のようなことがあります。
- 話を聞いてくれた。
- 適度な距離と有余をくれた。
- 食卓が和やかだった。
- 家族で一緒に過ごす時間を作ってくれた。
- 両親の笑顔
このように、「居心地のよい」場所が大切なのです。
話をするのって大切なんですね?
一方的ではなく、お子さんの気持ちに寄り添える会話というのがポイントです。
家族の関係性も大事っていうことですね?
そうですね、お子さんの前での喧嘩は避けましょう。
必要な声かけと、タイミング
お子さんの不登校が続くと、親もイライラやストレスがたまって、つい感情が高ぶったり、思ったことを口にしてしまいがちです。
確かに、感情に任せてつい怒鳴ってしまいそうになるわ
しかし、不登校のお子さんは特に気持ちがナイーブのなっているので、かける言葉には注意が必要ですよ!
では、いったいどう対応したらいいんでしょうか?
それは、一呼吸置いて、「言葉の置き換え」を意識しましょう
誰しも気持ちの乱れがあるのは人間なので仕方ありません。
しかし、小学校の道徳などでよく言われている「深呼吸をする」というのが、まず効果があります。
保育園などでは、よく
「その言葉を言って、お友達が嫌な思いになるかどうか、言うまえに深呼吸して考えてね」
なんて言われます。
大人も親も同じで、深呼吸することで、冷静になりやすいのです。
言いたいことを飲み込めたら、言葉を置き換えましょう。
例えば
×「いい加減にねなさい!」→◎「ゆっくり休んで疲れをとろうね、おやすみ」
×「いつまで寝てるの!早く起きなさい」 →◎「おはよう ゆっくり休めた?」
などのテンプレートな挨拶に置き換えて、声をかけてあげるのが大切です。
また、声かけで気を付けるのは、
「必ず学校にいかせるための言葉だけを使わない」
ということです。
これは、不登校のお子さんにとっても、親御さんにとっても、大切な心構えです。
学校に行かなければいけないというのは、不登校のお子さんにとって、一番のプレッシャーなのです。
不登校のお子さんへ親からの声かけ
朝学校に行けないお子さんを持つ親御さんは、聞きたいこと、言いたいことがたくさんあるでしょう。
しかし、こちらの思いばかりを押し付けては不登校の解決にはなりません。
この章では、親から不登校のお子さんへの声かけについて、紹介します。
親子の関係と声かけ
お子さんが成長するにしたがって、親子の関係はよくも悪くも距離ができるものです。
会話も段々減ってきてるけど、親子ってそんなものなんじゃないですか?
確かに、お子さんの成長とともに会話は減るし親離れしていくものです。
とくに不登校のお子さんとの距離感は難しいものです。
不登校のお子さんとの関係は、手探りであると言うのが実情です。
しかし、以下のことで、親子の関係を見直すきっかけにもなります。
- 毎日一言の声かけ
- 「聞く」姿勢を見せる
- 「どうして?」「どうしたい?」「何故?」を使う
これらについて解説していきましょう。
毎日の声かけ
社交辞令のような、会話でもよいでしょう。
例えば
「今日は暑くなりそうね」
「昨日は眠れた?」
「夕飯に食べたいものある?」
と言った感じです。
当たり前のことだけど、反応がまばらだと、続けるのは大変なんですよね…
そうですね。不登校のお子さんは、気持ちにムラがあるから根気よく続けましょう。
声かけも大切ですが、コミュニケーションをとる上で、「話を聞く」と言う姿勢も大切です。
声をかけるだけだはなく、お子さんがどうしたいのか?をきちんと聞いてあげることも、大切なポイントです。
不登校だと、周囲との関わりがどうしても少なくなります。
家族は「外」との繋がりを持つ上で、最小のコミュニティーではありますが、大切な関わりの一つです。
周囲との接点やコミュニケーションを完全に途切れさせないというのも、大切なポイントです。
お子さんが、話したいと思ったときは、しっかり受け止めて行きましょう。
例えば、
- ご飯を一緒に食べたい
- 学校のプリントを見てほしい
- 話したいことがある
と言った、お子さんからの問いかけは、後回しにしないで、その場できちんと答えることが大切です。
疑問系を使った声かけ
声かけや会話の中に、何故?どうして?などの疑問系を使うこともおすすめします。
それって質問責めになって、逆効果なのではないでしょうか?
確かに、その危険性は含んでいますが、ここでお話しするのは、「気持ちを聞き出す」と言う観点です。
不登校のお子さんは、感情が溢れてしまったり、漠然とした不安感に包まれたり、うまく気持ちをまとめられないことが多いのです。
そこで、相づちとして、
どうしてそう思ったのか?
どういうときそうかんじるのか?
何故そうしたいのか?
と言ったように、「気持ちの整理をさせてあげる」声かけをしましょう。
どうして?なんで?と言う言葉で気持ちを引き出したり順を追って自分に向き合うことで、
こんなことが不安だったんだ
こんな風に思えるんだ
とお子さんも、自分自身の気持ちを整理できて、気持ちが軽くなることも少なくありません。
支配的な声かけはNG!
どの章でも大切なのは親の気持ちや都合をおしつけないと言うことです
常識や当たり前を押し付けて、支配的になる声かけにならないように気を付けましょう。
親の立場からしたら、
- 学校にいくのはあたりまえ
- 規則正しい生活は当たり前
- みんなと同じにできて当たり前
- 不登校は恥ずかしい
と言った常識と照らし合わせて、焦ってしまいがちです。
しかし、焦ってもうまく行かないことが多いのが現実です。
勉強や学校もとても大切なことではあります。
でも、それは、家族が笑顔で過ごせる、そのつぎにあることです。
親御さんの気持ちも少し緩めて、不登校に向き合うことが大切です。
どの声がけも、心から、笑顔でと言うのが、もっとも重要であることを忘れないでください
不登校のお子さんへ友逹からの声かけ
子供には大人にはわからない、大人には言えないこともたくさんあります。
この章では、子供同士の関わりの中で、友だちからの声かけについて、紹介していきます。
友だちが不登校になったら
病欠でもないのに、友だちが何日も学校に来なかったら、当然心配してくれる友だちもいます。
友だちも様々なことを考えて、お子さんのことを気にかけてくれているのです。
- そういえば元気なかったかな?
- この前のテストが原因かな?
- グループLINEで何か気になることあったかな?
- 部活でなにかあったのかな?
直接家に行ってもあってもらえないかも知れないし、電話やLINEにしてみようか?
などと迷っているクラスメイトもいるでしょう。
親には言えないしわかってもらえないことでも、友だちに話したいと思っている不登校児も多くいます。
でも、自分からは言い出しづらい場合も多いのです。
では、どうしたらいいのか?
- すぐにではなく少し間をおいてコンタクトをとる
- LINEやメールも活用する
- 受け身の姿勢
以上のことを心がけて、声かけをしてもらうとよいでしょう。
では、詳しく解説しましょう。
友だちとしての声かけ
どんな場合でも、はじめは自分でもどうしたらよいのかわからず、気持ちを整理できない不登校のお子さんも少なくありません。
そんな時に、友達が押しかけてきて、
💭なぜ学校に来ないのか?
💭何があったのか?
💭何か協力できることはないか?
と声かけをしても、『責められている』と感じる子が多いのです。
友達のことが心配な気持ちがあるのはわかりますが、これでは余計引きこもらせてしまうことになりかねません。
心配してきてくれたお友達にも、ちょっと時間を置いてもらうように伝えるとよいでしょう。
LINEやメール、手紙などでの声かけをお願いするのもいいでしょう。
お友達が心配しているということを伝えるのは、とても大切なことです。
ちなみに—
ではいったいどんな言葉をかけるのが良いのか?
それは、『学校に来てほしい』という言葉ではありません。
例えば、
お友達にしてもらうと良い声がけ例
- 元気?(体調などを気遣う言葉)
- もしよかったら、うちにゲームしに来ない?
- クラブチームの試合があるから、見に来ない?
- 公園でも行かない?
- 話したいことあったら、いつでも連絡頂戴。
学校に関係のない、行事やイベントに誘ってもらったり、学校に人に合わなくてよい場所で遊んだりする声がけが良いでしょう。
原因はわからないけど、『学校に行きたくない』ということは明らかだからです。
そして、不登校のお子さんの、聞き役になってもらいましょう。
お友達に注意してほしい声のかけ方
逆に、こんな言葉は避けてもらうようにしましょう。
- 何で来ないの?
- みんな待ってるから来いよ
- 大丈夫?
- 今日も休み?
- 学校に戻っておいで
心配しているのかもしれませんが、不登校の子にとっては、責められたり焦ってしまったりする言葉です。
追いつめられて、余計にふさぎ込んでしまう可能性もありますよ。
大丈夫かどうかなんて、自分が一番わからないし、学校に行かなきゃなのは自分が一番わかっているのです。
友達ができる声がけでも、一番大切なのは、『受け身になって、話を聞いてもらうこと』なのです。
不登校のお子さんに大切な朝の声かけ
大人も朝が辛い人は少なくないでしょう。
不登校のお子さんにとって、「朝は学校に行かなければならない」一番しんどい時間です。
そんな朝に、かけてあげるとよいこととは?
最後にそんな朝の声かけを紹介します。
朝は学校を意識してしまうつらい時間
不登校のお子さんにとっても、その家族にとっても、朝はどうしても憂鬱になってしまう時間です。
また学校に行けって言われるのかな?
行きたくないな…
今日こそ学校に行ってくれるといいな
何が何でも起こさなきゃ
このように、親子の気持ちがすれ違ってしまいます。
だからと言って、学校に行かない理由を聞き出す言葉や、質問攻めにしてしまうのはもってのほかです。
『朝起きて学校に行く』
この当たり前のことが難しいのが、『不登校』なのです。
その理由は様々ですが、少しでも朝をの気分が上がるような声がけをご紹介していきましょう。
不登校経験者に聞く朝の声かけでよかったものとNGワード
では実際に、どんな声がけが良いのかをいくつかご紹介します。
どの声がけでも大事なのは、『お子さんの味方である』ということです。
不登校のお子さんにとって、
- 味方がいる
- わかってもらえる
- 否定されない
というのが、一番重要なポイントになります。
朝なかなか起きてこないときは起こすべきなの?
生活のリズムが乱れるのを防ぐには、なるべく声をかけて起こしてあげるといいでしょう。
ただし、
- 『いつまで寝てるの!』
- 『もうみんなは学校に行ってる時間だよ!』
- 『みんな迷惑してる!』
など、こちらの都合を押し付けるような声がけはやめましょう。
起こすのにいい声がけは、
- 『7時になったよ』
- 『朝ごはん食べられる?』
と言ったような、『お子さんの気持ちを確認する』くらいの声かけがベストです。
こちらから声をかけても、朝は機嫌が悪いことが多くて無反応。
朝は無理に話しかけないほうがいいのでしょうか?
いえいえ、朝の挨拶は大切です。根気よく続けてください。
朝は、気分が沈みがちです。
何を聞かれるのかな?
何を言われるのかな?
と言った不安がいっぱいのお子さんもいます。
ですので
- 『今日も休むのか?』
- 『学校に行ったら楽しいぞ』
- 『○○君が今登校したよ』
などと言った声かけは、絶対にやめましょう。
そもそも『今日はどうする?』という声かけさえも負担に感じてしまうお子さんが多いからです。
それでも、一日のプランニングは大切です。
- 『今日は調子はどう?』
- 『今日は学校に行ってみる?』
- 『外に出てみる?』
なるべくお子さんの負担にならない声がけをしていきましょう。
先にも述べましたが、『笑顔で』優しく声をかけることをお忘れなく。
優しく柔らかい物腰で、あくまで受け身であることがポイントなんですね
不登校の子への声かけの重要性 どんな言葉をかけたらよいのかを解説 まとめ
『不登校』になってしまうと、友達は心配になるでしょうし、家族も不安でいっぱいになってしまうでしょう。
そんなときに、声かけをすることで、引きこもったり、不登校になったお子さんの気持ちに寄り添うことができます。
この記事のまとめ
- 不登校のお子さんには、声かけをしよう。
- 声かけは、『親の都合』『当たり前の常識』『親の気持ち』を押し付けてはならない。
- 声かけは、心を込めて、笑顔で行う。
不登校になってしまったお子さんにとって、『味方がいる』ということと、『居場所がある』ということはとても大きな支えになります。
学校はもちろん社会に出る前の大切な場所ではありますが、それがすべてというわけではありません。
不登校のお子さんやお友達と向き合うには、そういうおおらかな気持ちで、あくまでも受け身の姿勢を忘れないでください。
皆さんの心からの声かけが、不登校になってしまった子たちの心の支えになるのです。