こんにちは、とまとです。
あまりにも不登校が長いと進路にも影響してしまうのではないか。
このまま放っておいても大丈夫なのかな?
勉強もだいぶ遅れてしまってついていけるのか心配。
不登校になって、時間が経過してくるとついついこのようなことを考えてはいませんか?
不登校の期間が長引いてくると、『そろそろ学校に行かせたほうがいいんじゃないか』と、
どうしても不安になってしまいますよね。
不登校になってから時間も経ったし、そろそろ学校に行くのを促しても大丈夫なんじゃないかしら?
登校しようとしてたのに、結局学校に行けなかった。また不登校に戻ってしまうのかしら?
時間が経ったからといって回復しているとは限らないんですし、一回行ってダメだったからすぐに逆戻りするというわけではないんですよ。
不登校になった理由は人それぞれですが、回復する時間にも人それぞれ個人差があります。
回復しているかどうかはお子さんの様子を見ながら判断する必要があります。
回復期においては、一進一退を繰り返し、緩やかな曲線を描きながら元の状態に戻っていく時期です。
エネルギーを溜めながら動き出す時期でもあるので、回復期においてはよく寝る姿を見ることも増えてきます。
もう少しで学校に行けそうなんだけど…ともどかしい気持ちになってしまいがちですが、
回復期は元の生活に戻るための重要な時期です。
この記事では、
- 回復期ってどんな時期?不登校の段階
- 不登校からの回復期に見られる5つのサイン
- 回復期で注意するべきポイント
などについて解説していきます。
この記事を読んで、大事な回復期を見逃さず、お子さんをしっかりサポートする準備をしていきましょう。
お子さんはどの段階?不登校の4つの段階と回復期の特徴
不登校になってから時間が経過してくると、このままずっと不登校のままなのかな…と不安になってしまいますよね。
不登校の理由がさまざまであるように、克服するまでの期間もそれぞれ違います。
不登校になったということは、一番危険な状態から逃げられたということです。
溜まった膿を出し、傷ついた心を修復するために、時間がかかるのは当然のことです。
大切なのは、回復期に至るまでには様々なステップを踏みながら少しずつ前に進んでいるということです。
不登校を克服していくためには、お子さんが不登校のどの段階にいるのか、位置を把握していくことも必要です。
不登校の4つの段階
不登校から回復に至るまでに、大きく分けて
- 行き渋り期
- 混乱期
- 慢性期
- 回復期
の4つの段階に分けられます。
【行き渋り期】
学校に行ったり行かなかったりを繰り返し、学校に行こうとすると体調不良になったりすることも。
この時期は、ゆっくり休ませてあげることが大切です。
【混乱期】
行き渋りから不登校へ移行した時期。
親も子供も不登校を受け入れることができず、パニックになっている時期です。
子供は不安から逃れるためにゲームなどに没頭して昼夜逆転の生活になってしまったり、無気力になってしまいがち。
親に反抗して暴力的になることもあります。
この時期に『学校に行きなさい!』などの厳しい言葉かけは厳禁です。
最低限のコミュニケーションをとることを心がけましょう。
【慢性期】
子供が不登校であることを親が受け入れ始めたため、子供も抵抗感がなくなる時期。
一見して落ち着いてきたようにも見えますが、まだ実際に外出したりする行為はハードルが高いといえます。
この時期は、親は状況が変わらないからとあきらめて放っておきがちですが、
エネルギーを充電する時期でもあるので、見守る姿勢を保ちましょう。
【回復期】
エネルギーが回復してきて、周りへ意識が向き始め、前向きな変化が見られるようになります。
状況が見え始めたことで、学校や進路のことを考えられるようになり、少しずつ不登校から動き出す時期です。
少し逆戻りすることもありますが、焦ることなく見守る必要があります。
大まかな段階に分けてありますが、はっきりとした境界はありません。
行ったり来たりを繰り返しながら、だんだんと前に進んでいることを理解する必要があります。
各段階を見極めるポイント
子供の状況を見極めることなんてできるのかしら?
お子さんの状況を見ながらどの段階にいるのかを判断することは難しいですよね。
この状態なら〇〇期、というようにはっきりと区別できるものでもないので当然のことです。
一番大事なことは、コミュニケーションをよく取り、お子さんの言葉や行動をよく見ることです。
親のスタンスとしては、焦らずに、子供の様子をしっかり見守ることです。
少し前までは挨拶もできなかったな、とか少し前の状況と比較してみると分かりやすいですよ。
また、各段階の特徴が出ないこともありますので、判断に迷ったら、その前の段階であることを意識するとよいでしょう。
不登校からの回復期に見られる特徴
回復期になれば学校に行けるのかしら?
回復期は通いだすタイミングではありますが、不登校を完全に克服できるほどの力がついているわけではないんです。
回復期では、失われていたエネルギーが満たされ、次第に前向きな気持ちになっていく時期です。
次のステップを踏み出そうとしているタイミングなので、特に注意を払う必要があります。
回復期を見逃したり、誤った行動をしてしまうと、お子さんの心を挫いてしまい、不登校に逆戻りする可能性も出てきてしまいます。
回復期には様々なサインが見られるので、特徴を知ることで、変化にも気付きやすくなりますよ。
回復期に見られる5つのサイン
回復期では、自分を肯定する言動が見られるようになるのが特徴です。
エネルギーが満たされてきたことで気持ちに余裕が出てくるため、今まで避けてきたことにも取り組もうとする行動が見え始めます。
具体的には、
① 会話が増えてくる
② 暇を持て余すようになる
③ 外出するようになる
④ 自主的に勉強する時間が増える
⑤ 学校や進路を考え始めるようになる
といった行動が挙げられます。
心身が安定してくると気持ちに余裕が出てくるので、会話する機会が増えたり、散歩に出ようとするようになります。
暇を持て余すことも回復期の特徴なんですか?
気持ちに余裕ができ、行動への欲求が出てくると暇を感じるようになるんです。
無理のない範囲でお手伝いをしてもらったり、一緒に買い物に行ったりすることもよいですね。
ただし、引きこもっていた時間が長いと、急に外出が増えると疲れやすくなってしまうので注意が必要です。
また、今まで避けてきた学校や進路についても、少しずつ気になり始め、自主的に勉強をし始めたりもします。
回復期は、あくまでも助走期間なので、『もうすぐ学校にいけるのではないか』と過度に期待をしないようにしましょう。
回復期が大切な理由
回復期が大切な理由としては2つあります。
1 次のステップを踏み出す『転換期』であること
2 『回復力』をつけるための機会であること
先ほど解説したように、回復期はあくまでも助走期間であり、次の段階に進むための『転換期』なのです。
前に向き始めていた気持ちが、回復期でくじかれてしまったり、ショックな出来事があったりすると、ダメージを受けすぎてしまう可能性があります。
回復期の過ごし方は、『次の一歩』を進める上でとても大切なんです。
また、回復期を乗り越えることは、自分の気持ちを前向きにするコツがつかめる絶好の機会でもあります。
ショックな出来事や、挫折したときに、早い段階で復活できる『回復力』がつくことは、これからの人生でもとても重要な力になってくるのです。
回復期で気を付けるべきポイント
前章で解説したとおり、回復期が大切な時期だということはおわかりいただけたかと思います。
調子が良くなっているように見えるから学校に行かせてもいいんじゃないかしら?
子供が回復している状況を目の当たりにすると、不登校を抜け出せるかもしれない!とついつい力が入りがちですよね。
回復期では、親の言動を敏感に察知してしまうので注意が必要なんです。
回復期はあくまでも助走期間ですので、子供からのサインに大人がどう対応していくかで回復の進み具合は異なってきます。
誤った対応をすると、せっかく助走がついてきたのに失速してしまう原因にもなりかねません。
親がしてはいけない行動
そうは言っても、せっかくのチャンスなんだから、先に復帰する計画をたててあげたほうがいいんじゃないかしら?
煩わしいことは親が下準備してあげたほうがうまくいくのでは?
このように考えてしまいがちですが、親が先回りをするのは避けて下さい!
回復に向かっているサインを受け取ると、親としては長い闘いに終わりが見えてきて嬉しくなってしまいますよね。
『せっかくのチャンスを無駄にしないように』とか『子供のためだから』と先回りして色々世話をしたくなってしまうものです。
しかし、ここで誤った対応をしてしまうと、せっかくの回復期を挫いてしまうことになります。
良くない対応
- 親が子供の先回りをしてしまう
- 復帰計画を親が勝手に立てる
- 変化に対して過剰に反応してしまう
このような親の行動は、回復し始めている子供の調子を挫く原因になってしまいます。
親が子供より先回りして手を出したり、復帰する計画を親が勝手に立てたりしてしまうと、
親に決めつけられたと思い込んで反抗してしまいます。
子供なりに準備していたのにを先に手を出されてしまうと、押し付けられたと感じてしまうのです。
『勉強しなさい!』と言われると今やろうと思っていたのに…とやる気がなくなってしまいますよね。
このようなことは誰しもが経験したことなのではないでしょうか。
子供自身が一歩踏み出すための期間なので、『一緒に考えよう』というスタンスでいることが重要です。
たとえ失敗したとしても、一緒に考えてくれる人がいると子供は安心するので、
また一歩踏み出すための力を蓄えることができるのです。
計画を立てるときも同様で、自分で計画を立てさせることによって、具体的なイメージがわくようになります。
一歩引いた立場から子供のサポートをすることを心がけましょう。
親がかけてはいけない言葉
回復期してきた変化が見え始めると、言葉に出してしまいたくなりますが、変化に対して過剰に反応することもNGです。
良くない声掛け例
長い不登校から抜け出せそうな我が子を見ると、嬉しくなってこのような言葉をかけてしまいそうになりますよね。
このような言葉はぐっと抑えてください。
なぜなら、この言葉の背後にある『もう学校に行っても大丈夫そうだね』という言葉を子供は敏感に察知してしまうからなんです。
助走段階にある子供は、プレッシャーを感じると簡単に心が折れてしまいます。
子供が不登校から脱出しようとしているときに、親が子供から離れられないと再び不登校に逆戻りする可能性が高いので、
一歩引いた立場から子供を見守りましょう。
『待てない』で手を回したり口を出してしまうと、子供は自分は信じてもらえていないんだと思ってしまいます。
子供を信じて見守る立場を継続しましょう。
回復期から不登校に逆戻りしてしまった場合はどうする?
一度学校に行けたのに、また行けなくなって引きこもってしまいました。
このまままた不登校になってしまうのかしら?
徐々に外出する機会が増えてきていても、回復期は外に出るためのリハビリ期間です。
不登校に逆戻りしても一喜一憂する必要はありません。
直線状態で回復していくわけではありません。行ったり来たりの曲線を描きながら回復していくものです。
疲れたからエネルギーを溜める期間に戻っただけなんです。
親が一歩引いた立場から見守ってくれているのが分かれば、子供は安心してまた次の段階に踏み出すための
エネルギーを溜めることができます。
逆戻りしたとしても、自分から動き始めたのであれば、子供は子供なりに何か習得しているはずです。
焦らずに、ゆっくりと見守ってあげましょう。
回復期には、『五月雨登校』という状態も見られやすくなります。
不登校の初期にも見られる状態ですが、回復期にも起こりやすくなります。
五月雨登校は対応が難しい場合もありますので、こちらの記事も参考にしてみてください。
▼ 併せて読みたい ▼
五月雨登校とは?登校回復期の五月雨登校は不登校から抜け出すチャンスになる?!
ー回復期を抜け出すヒントになる記事です。ぜひ参考にしてください。
回復期によく寝るのはなぜ?
不登校の期間は、よく寝ている姿を見ると思います。特に回復期は寝ることが多くなることがあります。
異常なことではないので、『寝ていないで起きなさい!』と怒るのはやめてください。
寝るのはエネルギーを充電している証拠です。
回復期は特に今まで溜めていたエネルギーを使って動き始めようとする時期ですので、当然疲れも出やすいです。
寝ているときは、エネルギー回復するまで思う存分寝かせてあげましょう。
日光を浴びると質の良い睡眠が取れやすくなるので、天気が良い時には一緒に外出してみるのも良いでしょう。
逆戻りしても大丈夫?不登校からの回復期を乗り越えるために気を付けること まとめ
この記事では、不登校からの回復期を乗り越えるためのポイントについて触れてきました。
不登校の4つの段階や、回復期に見られる特徴、回復期のお子さんへの対応で気を付けるべきことなどについて紹介してきました。
この記事のまとめ
- 回復期は次のステップを踏み出すための『転換期』でもある大切な時期
- 親が先回りをして子供の行動を制限しない
- 『回復してきた』等は言葉に出さず一歩下がって子供を見守る
- 不登校に逆戻りしたとしても焦らない
- 山あり谷ありの曲線を描きながら回復していく
回復期は、次の段階へ一歩踏み出すための大事な時期です。
充電してきたエネルギーが溜まり、気持ちに余裕ができたことで周りの様子が見え始め動こうとし始めるときです。
その反面、体力を消耗しやすいため、充電しては動いて、を繰り返します。
もどかしい場面もあるとは思いますが、親が先回りして手を差し伸べてしまうと、簡単に挫けてしまいます。
お子さんを一歩下がった場所から見守り、安心して飛び立てる環境を作ることが重要です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
不登校から動き出す時期について書かれた記事です。ぜひこちらの記事も参考にしてください。
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↓
お子さんの不登校が改善する
という流れが一撃で理解できるようになります。
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