不登校の中学生の進路はどうなる?不登校でも行ける全日制高校はあるのか

こんにちは、とまとです。

不登校の中学生の子どもがいるけれど、進路はどうしたらいいの?

中学生で不登校だと高校に行けないのでは…

不登校のうちの子でも行ける全日制高校はあるの?

不登校の中学生のお子さんがいる場合、今後の進路はどうしたらいいか考えることが沢山ありますよね。

母親

高校に行けるのかな、もし行けたら全日制高校に行ってほしいな

選択肢や対応方法を知らないと、不登校でどう対応したらいいのか不安なうえ、先入観でマイナスに悩んでしまいがちです。

あげればきりがないですが、

  • 不登校から中学卒業後の進学の選択肢
  • 中学在学中にできること
  • 不登校での高校選びのポイント

などいろいろと気になることはありますよね。

このようなお悩みをこの記事で解消できるようにまとめました。

不登校で中学生である今のうちにできることは何か・進学方法など、この記事を読むことで
事前に落ち着いて、準備することができますよ。

             

目次

不登校の中学卒業後の進学進路

不登校の中学卒業後の進学進路

まず不登校のお子さんの進路を考える際に、不登校を経験して進学した場合、どのようなルートがあるのか知っておく必要があります。

この章では不登校の中学生が卒業後にどのような進路を選ぶのか、メジャーなものについて順番に解説していきます。

進路①高校 

皆さん中学校を卒業して進む選択肢として思いつくのが高校進学かと思います。

一言で高校と言っても、全日制高校・通信制高校・定時制高校(昼間・夜間)・チャレンジスクール(東京都)等、様々な選択肢があります。

  • 全日制高校…平日毎日登校・授業時間帯は朝から夕方
  • 定時制高校(昼間・夜間)…授業時間帯が全日制高校とは異なる時間帯にも授業を行っている学校
  • 通信制高校…必要な授業を受けて単位を取得すれば、最終学歴は「高卒」
  • チャレンジスクール(東京都)…不登校や中退者などの対策のために、東京都が設置する単位制高校
母親

中学校で不登校だと、高校に行けないのではないかな…

このように心配になりますが、実は不登校から進学できる高校もしっかり存在します。

とまと

中学校からの人間関係を一掃して、新たに高校生活で自分らしく過ごせるようになるお子さんもいます。

後から詳しく解説しますが、校風・授業の進め方・指導方針などを確認する為、

オープンキャンパスや学校説明会も活用して、お子さんに合った高校選びをすることが重要になります。

もちろん、勉強についていけるか不安な親御さんも多いはずです。

不登校の場合の、勉強の巻き返し方についてはこちらの記事で解説をしていますので参考にしてください。



                   ▼ こちらもチェック ▼ 

不登校で中3から勉強巻き返しはできるのかはこちら。

不登校で勉強してない子どもが中3からでも勉強に追いつくことはできる?



進路②高等専修学校

高等専修学校はあまり馴染みがないかもしれませんが、まとめると「中学校を卒業した子どもがいける専門学校」です。

高校進学との違いは、高校は基本的に一般教養を学ぶのに対し、高等専修学校では専門分野に関してスペシャリストになれる教養を身に着けます。

とまと

イメージとしては、高校の工業化が独立して一つの学校になったと考えるとわかりやすいです。

高等専修学校では工業・農業・医療・衛生・教育・社会福祉・商業・服飾・文化・教養の大分類があり、その中に具体的な分野が存在しています。

母親

この中でも特に多いのはどれかな?

医療関係(准看護系の学科など)、商業実務関係(商業、情報系の学科など)、衛生関係(調理、美容、製菓・製パン系の学科など)の学科で学ぶ人が多いです。

とまと

農業や教育・社会福祉関係は少なくなっています。

不登校のお子さんだけを受け入れる高等専修学校もあります。

また、高等専修学校の生徒の約2割が不登校経験者というデータも存在します。

そのような自分と近しい状況の人達と関われて、カウンセラーの資格を持った人が生活・学習のサポートをしてくれる点も高等専修学校のメリットになります。




進路③高等専門学校(高専)

次は高等専門学校についてです。高専と呼ばれる高等専門学校と、高校専修学校は響きが似ていて、違いが何なのか難しいですよね。

基本的な修業年限は高等専門学校が5年、高等専修学校は1~3年となっています。

高等専門学校は主に工業系と商船系の学科が置かれていて、工業や商船に関することを学ぶことになります。

それに対し、前項で説明した高校専修学校は工業、農業、医療、衛生、教育・社会福祉、商業実務、服飾・家政、文化・教養の大きく8分野の学科があります。

母親

高専は工業商業に特化していて、高校専修学校とはまた別物なのね

とまと

高等専門学校は、通う年数(5年)と学ぶ分野(工業系・技術系・商船系)、学校の区分に特徴があります。

普通科の高校より濃い内容を学び、社会人のマナーを身に着けたいという方には向いています。

ですが、不登校からの進学として考えると、普通科よりも厳しい決まりが多く、ややハードルが上がってしまうので、おすすめはしません。

中学卒業後、高専に通っていた友人も勉強や出題される課題レポートがハード、寮生活で厳しい規則があるということで、

プライベートの自由度が低く、大変だと苦戦していました。

中学卒業後の進路の図解としては、下の画像がわかりやすいのでご覧ください。

(参考)高専と高校と大学の違い | 高専受験計画




高校進学に向けて中学在学中にできること

高校進学に向けて中学在学中にできること

親としては子どもには将来の為にも進学してほしいと思うことが多いですよね。

では、進学に向けて今からできることは何か、それに向けて親子で連携して動けるよう一緒に見ていきましょう。

不登校からの全日制高校受験は可能・不登校の高校進学率は?

まず、中学生で不登校だと高校に行けないのではないか、不登校でも行ける全日制高校はあるのかと心配は尽きませんよね。

前向きに考えたくてもこのように思ってしまう方も多いです。

母親

やはり不登校だから不利なのでは?

しかし、不登校からでも全日制高校への進学は可能です。

文部科学省の追跡調査によると、不登校経験者の高校進学率は85.1%です。

とまと

例えば不登校でも、中学校の先生と相談し、“やむを得ない長期欠席”と認めた書類があると、出席者とほぼ同等に高校受験が可能になります。

父親

出席していないと内申点がもらえず、必然的に進学できないのでは…

このように思ってしまいがちですが、事実として不登校から多くの子どもが高校進学できているのです。

とまと

また、私立の学校では内申点は加味せずに、当日の入試の点数によって、入学を認めてくれる学校もあります。

事前に学校ごとの説明会等から情報収集して、それに合わせた対策をすれば、全日制の高校進学も十分可能なのです。

内申点は加味されない学校があるとはいえ、不登校の内申について心配な方も多いはずです。

そのような方はこちらの記事を参考にしてください。



▼ こちらもチェック ▼

不登校からの公立高校進学について詳しくはこちら。

不登校でも内申点はあげることができる?公立高校にいけないのか?を解説





不登校の受け入れに積極的な全日制高校の情報収集を徹底

進路選択の為に学年の進路指導の先生や担任の先生に相談することを推奨する記事は多いですよね。

ですが、学校の教員をしている友人に話を聞くと、不登校に関して専門的な公務員の先生は基本的に多くはいません。

母親

きっと相談したら話は聞いてくれるし、内申書等の観点では確かに情報共有は必要か~

ですが、不登校の受け入れを主にしている学校の情報収集をしっかりしようとするならば、

学校の先生頼りではなく、実際に自身で学校ごとの情報を集めることをおすすめします。

とまと

それに加えて、他の保護者の方と情報共有、塾や家庭教師等外部の専門の教育機関の方に相談しましょう。

不登校の子どもの指導実績がある塾や、児童相談センター・ひきこもり地域支援センター等の支援機関は、

不登校の子どもの過去事例に関して、詳しく情報提供してくれる可能性が高いです。

とまと

その情報を手掛かりに親御さんもインターネットや学校説明会を活用して、お子さんと話すようにしましょう。


情報収集で必要な観点は後で詳しく解説しますが、参考にチェックしてみてください。

不登校受け入れ高校の情報収集で必要な視点

  • 内申点の合格判定基準への影響度
  • 出席日数の制限
  • 内申点の審査対象になる年次

もし条件に当てはまる学校がすぐ見つからなくても、そこだけに固執せず、幅を広げて調べていきましょう。



学力・学習習慣を身につける

高校進学ができても、中学校の不登校期間が長く、毎日の登下校や勉強する習慣に慣れていないと、

途中でついていけなくなって挫折してしまう可能性もないとは言い切れません。

母親

受験に向けて勉強をして学力をつけるのは前提として把握してるわ

とまと

そうなんです、継続的な勉強習慣を中学生の間から定着させていくことが大切です。

はじめから長時間毎日机の前に座らせて、拘束する必要はありません。

お子さんがもし15分までが集中の限界であれば、まずは15分勉強する、終わったらYouTubeを見て休憩してOKなどと決めて、無理せず段階を踏むようにしてください。

逆に習慣づけの為だからといって、絶対に勉強しないとごはんを作らないなどと厳しくしてしまうのはNGです。


高校に行く前にお子さんが燃え尽きてしまったり、無気力になってしまう危険もあります。

せっかくの親としての思いやりが裏目に出てしまっては辛いので、子どものペースを尊重しながら、親子で相談して要領を掴んでいくようにしましょう。

不登校からの全日制高校受験・進学までの3ステップ

不登校からの全日制高校受験・進学までの3つのポイント

「中学校で不登校の期間はあるけれど、高校こそ頑張りたい」と子どもが言っている。

「できることは今のうちに全力で準備しておきたい」という方はこの章の内容を実行してみてください。

受験する高校の説明会に参加して合否基準を確認

全日制高校はたくさん選択肢がありますので、まず高校がお子さんに合っているかを検討するために、その学校が主催する説明会・見学会に参加しましょう。

説明会では指導方針や校風、男女比、卒業生の進路実績、部活動などについて知ることができます。

とまと

学校によっては個別相談の場が用意されていたり、入試の問題傾向について解説してくれるところもあります。

母親

いや、うちの子は引きこもっていて学校見学は行きたくないんです

そのように外に出て、学校を見て回る中で同級生に会うのが気まずい、というお子さんももちろんいらっしゃいますよね。

その場合、親だけの説明会参加を受け付けている学校もありますので、候補として視野に入れてみてください。

とまと

同時に高校の資料で配られる「募集要項」にも目を通してみて、合否判定の基準を確認しましょう。


不登校の場合、内申点を加味するかどうかは要チェック

  • 内申点が審査対象に入る場合、「全学年の点数が対象になる」のか、「中3の点数のみが対象になるのか」を確認。
  • もし、現状お子さんが中3で不登校の場合、内申点が審査対象に入る学校をあえて受けないという手もある。
  • 内申点をほとんど考慮しない学校から、全く考慮せず当日の試験の実力で判定する学校もあり、判定基準は様々。
母親

ちなみに、成績、出席日数、生活態度などに基づいて中学校が決めるのが内申点だったよね!

不登校から受験しやすい制度の学校を選ぶとお子さんの負担を減らすことも可能です。

ただ、どうしても出席日数が合否判定に関わる学校を希望する場合、保健室登校やフリースクールへの登校が出席としてカウントできる場合もあります

その部分は通っている学校の先生に聞いておきましょう。




全日制にこだわる必要があるか考える

例えば、親御さんが全日制高校に通っていた場合や、周りの同級生たちが揃って全日制高校に進学を考えている場合、

自分の子どもも全日制高校に通うのが無難だと考えるのは普通で自然なことだと思います。

ただ、注意したいのは進学先が「お子さんの学力・内申点で合格できて、毎日通学できる場所にある全日制高校」の中から探したときに、子どもにぴったりな学校があるとは限らないということです。

とまと

進学する学校を探すにあたって、知らず知らずのうちにこのような思考になっていることはありませんか?

父親

本人が全日制高校に行きたいという意思が確定してないまま、とにかく入れる学校の中で一番レベルのマシな学校に入れたらセーフだろ。

「入れるならできるだけ子どもの為にもしっかり学べそうな学校に通わせたい」という思いやりをお持ちですよね。

ただ、どこの全日制の学校に入れるかばかりに目が向いてしまって、


肝心の校風や本人の合う・合わないがないがしろになってしまうと、後々しんどくなってしまいます

実は、定時制高校・通信制高校の方が子どもの性格に合っていて、充実した生活を送れることもあります。

定時制高校・通信制高校の方が多様な生徒に合わせた取り組みを行っていることも多いです。

資料請求をしたり、説明会に参加するだけしてみて、やっぱり合わないなと思ったら、選択肢から外してしまっても大丈夫です。


ですので、先入観に囚われて、全日制高校にこだわっていないか一度お子さんと一緒に振り返ってみて、

そこがいいと胸を張って言えるのかという再確認はぜひしてみてください。




進学後のシミュレーションはあえてしすぎない

無事全日制高校に進学すると、同級生たちと関わる場面は多く出てきます。進学後のコミュニケーション・生活を検討しないといけないと焦る部分もあるかもしれません。

母親

入学までに不登校期間の長かった人は以下のような場面に慣れておくイメージを持つことが必要だと語る記事もあったわ。

  • 同年代との会話の練習
  • 授業内容の習得方法
  • 休み時間の過ごし方
  • 体育祭・文化祭等学校行事での役割

ですが、もしこれまで不登校で周りとのコミュニケーションが苦手だったとして、学校に行くまでにイメージをしたからといって、正直不安になる要素の方が多いと私は思います。

とまと

なので、それならば進学に向けて無理に頑張ろうと意気込む必要はありません。

不登校で慣れない状況だとしても、お子さんを受け入れてくれる場所はあります。

いまはゆっくり休んで、自分らしく楽しめることを考えて過ごすことをおすすめします。




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不登校からの高校選びのポイント

不登校からの高校選びのポイント

不登校からどこの高校に行くといいのか、子どもがどの高校なら過ごしやすいのかは気になる部分ですよね。

ここでは高校を選ぶ時に持っておくと役に立つ視点をお伝えします。

通学時間・通学環境を確認

高校3年間通う学校に行くのに、毎日どれだけの時間がかかってどのような手段で通学できるかは気にするべき点です。

お子さん

通学時間が短く、近場の学校に行くと、体力的に楽だったり、放課後の時間を有効活用しやすいよね

母親

自転車や徒歩等で公共機関を使わずに行けるといったメリットもあるね

とまと

逆に通学時間がかかる学校に行けば、中学校からの同級生が少なくて伸び伸び過ごせたり、新しい人間関係をつくることができますね。

ただ、進学後に大学受験を目指すときに通学時間が長くて、その隙間時間の活用が苦手な場合、

もっと家から近い高校を選択しておけばよかったと後悔することもあるかもしれません。

とまと

通学経路に関しても、通学路に暗い道が多いかとか、繁華街を通るかなど、特に高校生女子の親御さんは気になるポイントですよね。

ですので、通学にどのような点を重視するかは事前に明確にして、学校選びの基準にも混ぜて考えましょう。




校風や卒業後の進路実績を確認

「学校の校風や卒業後の進路」も確認しておきましょう。

校風が自由で文武両道が過ごしやすいお子さんもいれば、規律がしっかり決まっていて、ルール通りに過ごす方が過ごしやすいという子どももいます。

とまと

部活や体育祭・文化祭への取り組み姿勢も学校によって大きく異なります。

卒業後の進路は、各学校が過去の先輩方の実績を公表していますので、それを確認して、大学進学が多いのか、それとも専門学校や就職が多いのかを見ておくことが必要です。

とまと

周りの人の環境によって、お子さんも影響を受けますし、どのような方向性に進むかも変わってきます。

仮に大学進学を目指すお子さんの周りが全員就職に向けて動いているとしたら、日々のスケジュール感や時間の使い方もかなり変わってきます。

確固たる意志があっても環境に全く左右されないということはないと思うので、そこは自身の目指す進路に合わせて学校を選ぶことが大切です。




学費の検討

子どもの進学となると、学費も必要になりますよね。

お住まいの市区町村役所などに聞いてみると、子どもの状況に応じて、奨学金や助成金が見つかることがあります。

ひとり親世帯に就学資金に充てるお金を貸す制度である「母子父子寡婦福祉資金」などもあります。

多くの項目で費用が必要です

  • 修学旅行費・遠足・見学費
  • 学校納付金等
  • 図書・学用品・実習材料費等
  • 教科外活動費
  • 通学関係費

高等学校等就学支援金制度」では、要件を満たす世帯である場合、高校の授業料を給付してもらえます。

父親

公立高校の生徒が対象の制度でしたが、2020年4月に法改正され、私立高校に通う生徒も給付が受けられるようになったんだってな。


高校生等奨学給付金制度」という授業料以外の教育費の支援をする制度もあります。

申し込みや詳細を確認したい場合などは、お住いの都道府県にある問い合わせ窓口に連絡してみてください。

とまと

知らないだけで、要件を満たせば給付してもらえる制度もあります。

学費をどうするか・どのようにしたらお子さんの進学に活用できるか、機会をつくって検討してみてください。



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不登校の中学生の進路 まとめ

不登校の中学生の進路 まとめ

ここまで不登校の中学生の進路はどうなるのか、不登校の高校進学率はどれくらいか、中学生の不登校の子が高校行けないのではないか、不登校でも行ける全日制高校はあるのか…

このような疑問の解決策について詳しく解説してきました。

この記事のまとめ

  • 不登校の中学生の進路には高校(全日制・定時制・通信制)・高等専修学校・高等専門学校などの選択肢がある。
  • 不登校から行ける全日制高校はある・説明会で情報収集を徹底する。
  • 進学希望校の通学時間・通学環境を確認 ・校風や卒業後の進路実績を確認する。

この他にも不登校に悩む親御さんに向けて、情報を発信していますのでご活用ください。


褒める、見守る、自信をつけるなどの小手先のノウハウから抜け出し、

親子ともに本音を言い合えるようになる

お子さんの不登校が改善する

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