こんにちは、とまとです。
中学生になって、学校に行きたくないと言い出したが、理由を聞いても答えてくれない。
「なんとなく行きたくない」としか言ってくれない。
学校に行きたくないと言ってきたのに、その理由が何なのかわからない。
こんなお悩みを抱えていませんか?
今回は、不登校の中学生を持つ親御さん向けに、学校に行きたくない理由がわからない場合の対処法について
解説していきます。
学校行きたくないという場合、少なからず何かしらの理由があるはずです。
中学生になると人間関係が複雑化したり、勉強が難しくなるなど環境が大きく変わる時期です。
原因がいじめなどの人間関係である場合は、理由がわからなければ対処ができない場合もありますが、
反対に、理由を無理に聞き出そうとしてしまうと問題を悪化させてしまう可能性もあります。
この記事では、
- なぜ学校に行きたくない理由を「わからない」「めんどくさい」と答えるのか
- 不登校の理由がわからないときの親の対処法
- 子供との向き合い方
について解説していきます。
中学生のお子さんが学校に行きたくない理由として「めんどくさい」「なんとなく」と言われても、
理由がわからないので不安になってしまいますよね。
不登校の理由は無理に聞き出す必要はありません。
理由がわからないからといって、不登校が悪化するわけではありません。
理由を無理に聞き出す必要がないことを理解すれば、親御さんが大きな支えになるはずです。
学校に行きたくない中学生 ー不登校の主な理由は人間関係?ー
不登校になる理由は一つではありません。
様々な理由が複雑に絡み合っているものです。
文部科学省による令和2年度不登校児童生徒の実態調査を参照として、中学生が不登校になる理由について抜粋しました。
最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけ(複数回答可)
- 身体の不調(33%)
- 勉強がわからない(28%)
- 先生のこと(28%)
- いじめ以外の友人関係(25.6%)
- いじめられている(25.5%)
なぜ学校に行きづらいと感じ始めたのか、そのきっかけがわからないという回答が22.9%ありました。
始めのきっかけ以外で学校に行きにくくなる理由(複数回答可)
- 勉強がわからない(42%)
- 生活リズムの乱れ(35%)
- いじめ以外の友人関係(33%)
- 身体の不調(29%)
中学生になると、小学校のころとは環境が大きく変化します。
小学生までは担任の先生がほぼすべての授業を担当していたのに、中学生になると各教科ごとに担当の先生が変わり、
授業内容も難しくなります。
部活動の上下関係や生徒数が増えるなど、人間関係もより複雑化します。
大きな環境の変化により「学校に行きたくない」と感じることが多くなるのです。
この感情自体は、一部のお子さんに限らず、誰でも持つ可能性のある感情です。
何で理由を言わないの?理由を聞いても「わからない」
学校行きたくないと言っている以上、何かしらの原因は必ずあるはずです。
しかし、聞いても理由は「わからない」と答えるだけ。
行けない理由があるのなら親としては力になりたいと思ってしまいますよね。
どのようなときにお子さんは不登校の理由を「わからない」と答えるのでしょうか?
お子さんが「学校行きたくない理由がわからない」と答えるとき、
の2つのパターンがあるんです。
自分でも学校行きたくない理由がわからない
思春期のお子さんにとって、周りの環境の変化や自分自身の変化についていけないときがあります。
どうやって言葉にしていいのかわからず、言葉にしたくてもできないこともあります。
「なんとなく学校にいきたくない」という感情を持つことは不思議なことではありません。
きちんとした理由がわからないと
対応できないんじゃないかしら。
不登校になる原因は必ずしも1つではありません。
不登校は様々な要因が絡み合っているので、自分でも気が付かないほど心が消耗している可能性があります。
大人であっても「今日はなんだか調子が悪いな」という日はありませんか?
調子が悪い理由をすべて説明できるのであればいいのですが、難しいですよね。
体の不調もこの部類に入ってきます。
なんだかよくわからないけどなんとなく体調が悪い。
- 朝になるとお腹が痛くなる
- 学校のことを考えると頭痛がしてくる
- なんとなく気持ちが悪くて吐き気がする
休めば症状が消えることがほとんどですが「学校行きたくない」と強く思ったとき、
心からSOSのサインが体調不調として体に現れることもあります。
体が何か危険を避けようとしている証として「なんとなく行きたくない」「体調が悪い」症状が現れるのです。
「めんどくさい」「だるい」の言葉に隠れている心理
お子さん自身が理由をわかっているのに「わからない」と答えるとき、どのような心境でしょうか。
- 親が心配するから言えない
- かわいそうだと思われたくない
- 分からないと言っておけばそっとしといてくれるんじゃないか
不登校になっている理由を言葉に出すことで、親御さんに余計な心配をかけてしまうのではないかという思いが根底にあり、
「わからない」と答えることが多いのです。
「めんどくさい」とか「だるいから」
と言ってくることもあるんです。
「めんどくさい」「だるい」の裏にも
言いたくない理由が隠れています。
悩むことに疲れた
→ 考えるのがめんどくさい
伝え方がわからない、伝えたくない
→ 考えて言葉にするのがめんどくさい、だるい
理由を話すことで大事になるかもしれない
→ 親に言ったら余計なことをされるかもしれないからめんどくさい
悩んでいる理由を言っても理解してもらえないから言いたくない
→ 「そんなことで悩んでいるのか」と言われたら悲しいからめんどくさいと言っておこう
「めんどくさい」「だるい」「わからない」これらの言葉の裏にはたくさんの言いたくない理由が隠れているのです。
学校に行きたくないと言い出したときの対処法
理由を聞いても答えない、心を閉ざしてしまっているような状態のお子さんに対して、
どのように対応していけばいいかわからないという親御さんも多くいらっしゃると思います。
学校に行きたくない本当の理由はなんなの?
どうして行かないの?
いつになったら学校に行くの?
不登校の理由がわからないと、心配のあまりつい問い詰めてしまいがちですよね。
どのように対処していけばよいでしょうか?
不登校の理由はわからなくてもいい
不登校のブログの中には、原因を取り除くために理由は聞き出した方がいいとしているものもありますが、
学校に行けない理由を無理に聞き出そうとするのは避けましょう。
本当の理由が隠れているなら原因を取り除くために
聞き出さないといけないのでは?
理由を無理やり聞き出すのはNGです。
聞かれたくないと思っていることを無理やり聞かれるのは誰しも嫌なものですし、
理由を説明したところで根本的な解決につながらないことがほとんどです。
例えば、仕事でミスをしてしまい上司から別室に呼ばれたとします。
それを同僚がたまたま見ていて、別室から出てきたところを呼び止められ
「何か失敗したの?」「何の話だったの?」
と根掘り葉掘り聞かれたらどうでしょうか?
色々聞かれても答えたくないですよね。
同僚が色々と聞き出そうとするのは「もしかしたら自分にも影響があるのではないか」と不安な思いから
聞き出そうとしているにすぎません。
自分を心配しているのではなく、興味本位で聞いてきているだけだと感じ、
ただ「嫌だ。ほっといてほしい。」という気持ちだけが残ってしまうのではないでしょうか。
理由は聞かずにそっと側にいてもらえるだけで十分だったりしますよね。
不登校の理由を聞かれたくない場合も同じなのです。
もし仮に理由を聞き出せた場合はどうでしょうか?
・勉強でわからなくて授業でさされるのが嫌だった。
(本当は間違えたことを指摘されてずっといじられている。)
・体育の授業が嫌だった。
(本当は体型をからかわれている。)
しつこく聞かれると、相手が求めているような答えをつい話してしまうものです。
【勉強がわからなかった】という理由が聞き出せていたとしても、本音の【ずっといじられている。】という部分については話さないので、結局理由はわかりません。
【体育の授業が嫌だから行きたくない】という理由を聞き出せたとしても、本音の【体型をからかわれている】という部分は伏せてしまいます。
授業が嫌なら休めばいいかしら、と思って終わってしまうため、
からかわれている部分の解決をすることは不可能ですよね。
本音を隠してしまうことで嘘が生まれ、罪悪感を増加させてしまうことになります。
根本的に解決できるわけでもなく、結局嘘をつかせていることになるので、かえって傷つけてしまいかねません。
お子さんが話したくなるまでは、無理に理由は聞き出さずにありのままの状態を受け入れてあげることが必要です。
固定観念を捨て、子供の意思を尊重する
ありのままの状態を受け入れるって具体的にはどうするの?
お子さんのありのままを受け入れるって難しいですよね。
親御さんの心理としては【学校には行くもの】【休んではいけないもの】という認識が根底にあるため、
つい悪いことを先回りして深読みしてしまいます。
学校休む → 勉強についていけなくなってしまう
学校休む → 進学や就職が不利になってしまう
不登校になる → 近所から変な目で見られてしまうのではないか
不登校になる → そのまま引きこもりになってしまう
「なんとなく行きたくない」「学校行くのがめんどくさい」と言われてしまうと、
なかなか受け入れられないことが多いです。
学校に行けなくなった後のことを考えて不安になってしまい、
- ずる休みなんてダメだ
- あなたの仕事は勉強することよ
- 学校行かなかったらゲーム没収するよ!
といった声をかけてしまうこともあります。
固定観念を捨てることで、子供を休ませることへの抵抗が少なくなります。
疲れたなら休めばいいのです。
例えば、山登りをするとき。
登り切るまで休まずに登れといわれても、ずっと登り続けていれば疲れますよね。
例えば、ランニングをしているとき。
24時間休まず走れと言われても、ずっと走っていれば倒れてしまいます。
学校に行きたくないと言えたことは、最悪の状態にならずに済んだということです。
学校に行けない状態であることは、スタミナ切れを起こしている状態でもあります。
エネルギーが溜まるまではしっかりと休ませ【学校に行きたくない】と思っている本人の意思を尊重することが大切です。
行きたくないのは甘やかしているのではない
「学校に行きたくないなんてただ甘やかしているだけだ!」と言ってくる心無い人も世の中にはいます。
しかし、学校に行きたくないという気持ちを持っているということは、何かしらの原因や理由があります。
体がそこから逃げろとサインを発しているのです。
決して甘やかしているわけではありません。
まずはお子さんを休ませてエネルギーを満たすことを心がけましょう。
子供の言うことやわがままをきいているだけの【甘やかし】と子供を受け止める【甘えさせる】は全く別のものです。
その対応の違いについても知りたい方はこちらの記事についても参考にしてください。
▼ 併せて読みたい ▼
不登校は甘やかしすぎが原因?ゲーム三昧・わがまま…これ以上甘やかすのはOK?
ー過干渉・過保護の【甘やかす】と信頼・安心の【甘えさせる】ことの違いについての記事です。
子供が安心できる環境を整える
お子さんが安心してエネルギーを溜めていくには家庭の存在は不可欠です。
失敗しても安心して帰ってくることができる場所があると言うのはとても心強いものです。
子供が安心できる場所を確保していくことは親御さんにしかできないことです。
話がしやすい環境を整える
家庭を安心できる場所にするためには、
お子さんが話せる環境を整える必要があります。
例えば、悩みがあって誰かに相談したいなと思っているときを想像してみてください。
仕事上でもプライベートの悩みでも構いません。
悩みを相談するときには最も信頼できる人に相談しますよね。
否定しないで背中を押してくれるような人を無意識に探して相談しているのではないでしょうか。
悩んでいるときに
- そんなことで悩んでるの?
- 気にしすぎだよ
- 絶対やらないほうがいいよ、やめといたほうがいいよ
といった具合に自分の相談した内容を否定されると傷つきますよね。
相談した時には【共感してくれる】ことがわかると安心して話すことができるのです。
良い声かけ例
- 苦しかったんだね
- そんな悩みを感じていたんだね
- 無理しなくていいんだよ
- 休んでも大丈夫だよ
お子さんの味方であることを伝えてあげることも安心につながります。
家庭自体を居心地の良い状態にし、安心して話ができる環境を作っていくことが大切です。
家庭内で意識のすり合わせ
中には意識のすり合わせがきちんとできておらず、夫婦で方向性が異なってしまうことがあります。
学校に行かせたほうがいいと言う親と学校は休んでもいいと言う親がそれぞれが違うことを言ってしまった場合、
子供は安心して家でエネルギーを溜めることができません。
家族全体の問題として捉え、家庭内でも意識のすり合わせをしておく必要があります。
自分の時間を確保する
心配しすぎるのもお子さんを傷つけてしまうことになります。
仕事をしながらだと、辛くて仕事を辞めようかなと思ってしまうこともありますよね。
しかし、仕事を辞めたり、お子さんに付きっきりになってしまうことは
かえってお子さんにプレッシャーを感じさせてしまうことになります。
- 自分のせいでお母さんは仕事を辞めたんだから、早く学校に行けるようにならなきゃ
- 私のせいで付きっきりにしてしまって申し訳ない
- 不登校になったせいで親を悲しませてしまっている
といったマイナスの感情を与えてしまいます。
結局無理をしているので、どこかでひずみが生まれ、さらに悪化する可能性もあるのです。
自分の時間を作りましょう。
親御さんが生き生きと楽しく生活しているのを見れば、お子さんも気が楽になり自分のことに集中できるようになります。
仕事を辞めたほうがいいのか悩んでしまっている方はこちらの記事も参考にしてください。
▼ 併せて読みたい ▼
子どもが不登校で親も限界・つらい…仕事をやめて見てあげた方がいいの?と疲れた方へ
ー不登校の親として限界を迎えないために読んでおきたい記事です。
なんで学校行きたくないのか答えない!不登校の理由がわからないときの対処法 まとめ
この記事では、中学生のお子さんが学校に行きたくない理由がわからないときの対処法について解説してきました。
不登校になる理由は人間関係や勉強が難しくなるからという理由だけではありません。
不登校の理由が自分でもわからないときや理由がわかっていても言わないときはなぜなのか、
学校行きたくないと言い出した時の対処法やお子さんが安心できる環境とはどんな環境なのかについて触れてきました。
この記事のまとめ
- 「わからない」「めんどくさい」「なんとなく」には言いたくない理由がある
- 不登校の理由は無理に聞き出す必要はない
- 固定観念は捨てて子供の意思を尊重する
- 家庭内で意識のすり合わせをして親自身も自分の時間を確保する
中学生が不登校になるのは人間関係や勉強が難しくなるなど1つの理由だけで片付くほど簡単ではありません。
なんとなく行きたくない気持ちを持ってしまうこともごく自然なことです。
中学生のお子さんが学校行きたくない理由を「わからない」「めんどくさい」「なんとなく行きたくない」
と言ってしまう背景には言いたくない理由があります。
理由は無理に聞き出す必要はありません。
子供の意思を尊重し、家庭を安心できる場所にすることで、エネルギーを溜めることができるのです。
親御さん自身も自分自身の時間を確保することを忘れず過ごしていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
褒める、見守る、自信をつけるなどの小手先のノウハウから抜け出し、
親子ともに本音を言い合えるようになる
↓
お子さんの不登校が改善する
という流れが一撃で理解できるようになります。
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